境界性パーソナリティ障害からの回復

境界性人格障害/境界性パーソナリティ障害の治療過程・回復記録

境界性パーソナリティ障害を抱えながら仕事をすることについて考えた

人間は成長にともなって、様々な個性を獲得していきます。

前向き・几帳面・大ざっぱ・明るい・人懐っこい・おとなしい・真面目・・・

 

だれもが様々な性格をもっている中で、その一部分が極端に偏り、社会生活を送る上で自分も他人も苦しめてしまう人たちがいます。

こうした人たちのことを、精神医学の世界では「パーソナリティ・ディスオーダー(人格障害)」と呼びます。

 

その中でも、

  • 気分の波が激しい
  • 白黒極端な考え方をする
  • 強いイライラ感を抱えている
  • 感情が極めて不安定
  • 衝動的な行動をとる

といった特徴がある精神疾患が、境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/ボーダー)です。

 

境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/ボーダー)の人は、見捨てられ不安が異常に強く、見捨てられないよう、周囲にかまってもらえるよう、対人操作をしたり、依存や攻撃をしたりします。

 

アメリカのデータによると、一般人口の約2%、精神外来患者の11%、入院患者の19%が、境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/ボーダー)であるといわれています。

 

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↑私は、境界性パーソナリティ障害の特性にピッタリあてはまっています。

今日は、境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/ボーダー)を抱えながら仕事をすることについて考えてみました。

 

 

境界性パーソナリティ障害の人の魅力

境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/ボーダー)の人は、たいてい、第一印象がとても良く、魅力的なオーラを放っている場合が多いといいます。

また、自然と「守ってあげたい」と保護本能をくすぐるものを感じさせることもあるそうです。

 

一緒に過ごしていると、繊細で思いやりのある優しい気遣いを目の当たりにしたり、サービス精神旺盛な一面から好印象を受けるかもしれません。

 

しかし、別の一面では、常識を逸したストレートな物言いや、図星をつく指摘をズバッと行います。

 

そのギャップが、会う人に新鮮さを与え、あっという間に人との距離が縮まることも少なくありません。

 

境界性パーソナリティ障害の人に向いている仕事の特徴

境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害/ボーダー)の人は、

  • しっかりとした組織構造
  • 明確な職務内容
  • 支援態勢の整った職場

で、最大限の実力を発揮する場合が多いそうです。

 

また、知性や芸術的才能に秀でている人も多く、俳優や芸術家には、ボーダーの気質を持った人が多くいるといいます。

 

例えば、作家の太宰治は、生活が破綻し、友人・異性関係が不安定な裏で、多くの人に感銘を与える作品を数多く残しました。

最近だと、歌手の椎名林檎、Cocco、鬼束ちひろなども境界性人格障害の特性があるのではといわれています。

 

境界性パーソナリティ障害の人に向いている仕事

介護職

人間関係の構築が苦手といわれる「境界性人格障害」ですが、優しく、細やかな気配りができる人も多いといいます。

弱者である高齢者や障がい者の介護をすることで、自分が必要とされ、役に立っていると感じ、自分の存在価値を確認することができるのです。

 

在宅ワーク

人と接することが苦手でも、文章やイラスト、ものづくりなどの領域で才能を発揮する人もいます。

また、境界性人格障害の人は、気分が高揚したり落ち込んだりと、感情の波が非常に激しいという特徴があるので、自分のペースで働ける在宅ワークは適職だといえます。

 

テレフォンオペレーター

境界性人格障害の人の特徴でも挙げましたが、境界性人格障害の人は、組織構造がしっかりしていて、職務内容が明確な職場で能力を発揮しやすいといいます。 

テレフォンオペレーターの仕事は、きっちりとマニュアル化されており、業務も限定的なので、その条件にピッタリ当てはまっているといえます。

 

私の仕事について

わたしはいま編集の仕事をしています。

26歳の時、事務職として採用してもらった職場で、編集の部署に異動になりました。

 

好きだったことが仕事になっている

自分のアイデアや意見を発信すること、企画を立てること、デザインを考える編集の仕事はとても楽しいです。

地味な仕事ですが、文章を確認する校閲の作業も結構好きです。

 

本と図鑑と辞書を読んで過ごすことが多い子供時代でした。

そして、目に入った情報をノートにまとめたり、絵に描いたりする作業が大好きでした。

今だに本を読むとそれを図式化したくなるし、わかりやすく見せたい衝動に駆られます。

 

今の会社で、自ら編集の仕事を望んだわけではなかったのですが、上司からお話をいただき、数ヶ月前に部署異動。

 

今思えば、小さい頃にずっとやってきたことを仕事としてやっているような感じがします。

好きだったことを仕事としてできているのはとてもありがたいことです。

 

いまの職場でうまくいっている理由

私の場合、才能があるわけではないけれど、規模の大きな会社にいることで、上に書いた3つの条件

  • しっかりとした組織構造
  • 明確な職務内容
  • 支援態勢の整った職場

に当てはまっている環境で仕事ができています。

 

前職はパートで洋服の販売をしていましたが、どれだけやっても認められないし、自分のできる仕事内容がすごくせまい範囲で、年数を重ねたところで出来ることが広がらない。

そんな不満を抱えていて、「正当に評価してくれる職場」を条件に仕事探し、今の会社に入社するに至りました。

もうすぐ一年です。

 

人間関係は不安定

ただ、いつもおびえているのが、人間関係の不安定さです。

 

みんなに嫌われてるかもしれない。

私のやっていることを馬鹿にされてる気がする。

仕事内容を品定めされてる気がする。

 

そんな被害妄想が常にあるので、人前に立つと急に汗が出てきたり、手が震えたり、動悸が激しくなったりします。

何もない時でも、考え過ぎて同じ状態になることがあり、一度ぐるんぐるん回るようなめまいに襲われて、必死でトイレに駆け込み、うずくまってしのいだこともありました。

 

人とのやり取りの中でも、思った通りのものを作る方に意識が行きすぎて、周りの人の意見を排除しようとしてしまうことがあります。

 

また、すぐに人と比べて自分と他人に優劣をつけたり、仕事ができる人・できない人と、いつのまにか他人をラベリングしたり、人を利用しようという方向に意識が向きそうになることもあります。

 

完璧主義を求めすぎる

また、完璧主義の部分が顔を出し、自分が仕事で他人に勝てない悔しさに気持ちが負けそうになることもあります。

特に、「話す」分野においては顕著で、自信がないのが外に出てしまいます。

 

「いつもあんなに気が強いのに、なんで喋り出すと途端に自信がなくなっちゃうんだろうね?」

飲み会の席で上司に言われた一言を思い出すと、本性を見抜かれているようでパニックを起こしそうになります。

 

自分に自信があるようでやっぱりない。

自分に自信がないのは、完璧じゃないから。

 

完璧なんて求めても手に入らないのはわかっているけれど、どうしても完璧を求めてしまいます。

 

境界性人格障害を抱えながら仕事と育児をすることについて

人間関係への不安感や完璧を求めすぎてしまうという特性を抱えながら、仕事でも結果を出さないといけない。

それはとても大きなプレッシャーです。

 

完璧を求めてしまうことと同時に、失敗するのがとても怖いこと。

 

この2点はいつも私を苦しめます。

いつも仕事のことを考えすぎて、帰りの電車で不整脈が酷くなり、倒れそうになりながら帰る日々。

真冬なのに汗だくで最寄り駅に着きます。

 

人と話したくない。

ひとりで冷静になる時間がほしい。

そう思っても、時間までに子供二人を迎えにいかないといけません。

 

19時に家に着いてからは、22時に寝かせるため、ごはんやお風呂を急いで済ませないといけません。

 

もっと余裕があれば、少し気持ちが安定するのかもしれないと思うこともあります。

 

だけど、私は仕事で認められたい。

容姿に自信を持てる見込みがない私は、もう仕事しか希望が持てるものがないのです。

だから、絶対に結果を出したい。

辛くても、体がキツくても、これしかない。

そんなすがるような気持ちで仕事をしています。

 

もう少し、全部を中途半端にできたら。

そしてそんな自分を許せたら、もっと楽になるのだと思います。

 

でも、境界性人格障害の特性があるからこそ評価されていることもあると思うのです。

完璧主義の特性がなければ、仕事を評価されることもなかったと思うし、好きなことを仕事にできていなかったかもしれません。

 

自分の持っている特性の良いところをうまく活かして、うまくバランスを取りながら仕事も育児もやっていければと思っています。